原紙とは?紙のサイズを決める基本ルール【印刷用語】
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無二子とパパ男
印刷業界では紙のサイズを覚えるため、このような物語があったりなかったりします。
彼氏が「パパ男」と呼ばれているのだから、A組の無二子(むにこ)とは親子関係にちがいない。
無邪気にそう考えるほど、B組の南無子(なむこ)と永遠子(とわこ)はうぶではない・・・。
無二子(625mm)とパパ男(880mm)は原紙サイズのA列本判を表していて、南無子(765mm)と永遠子(1085mm)は原紙サイズのB列本判を表しています。
A組の無二子にしろ、B組の南無子にしろ、あるいは永遠子にしろ、原紙サイズである彼女たちはすべての紙の「原始」寸法でもありますから、パパ男としても、付き合えるならだれでもよしというわけにはいかないのです。
彼女たちの名前をお経のように唱えていると、パパ男の恋人が無二子だったか南無子だったか、いつも分からなくなってきます。
原紙とは?意味や種類
原紙(げんし)とは、一般的には次のような意味で使われています。
- 謄写版などの原版に用いる、蝋(ろう)引きの薄い紙。「—を切る」
- コウゾの皮を原料にしてすいた、堅くて厚い紙。蚕卵紙(さんらんし)に用いる。
(デジタル大辞泉より)
印刷業における「原紙」とは、仕上がりサイズに裁断する前の大きさの紙で、製紙工場で生産された状態の紙を指します。「全紙」ともいいます。
原紙のサイズ(標準寸法)はJIS(日本工業規格)で定められており、次の5種類の規格があります。
- A列本判(625×880mm)
- B列本判(765×1,085mm)
- 菊判(636×939mm)
- 四六判(788×1,091mm)
- ハトロン判(900×1,200mm)
A4やA5の印刷ではA列本判の原紙を使い、版を効率よく並べて印刷して、仕上がりサイズに断裁します。
原紙はトンボの領域や適度な隙間も確保できるように、やや大きいサイズになっています。
似た言葉に「原本」がありますが、こちらは領収書や住民票などの書類や資料、書籍の複写する元となるオリジナルのことをいいます。
紙のサイズを決めるルール
紙の寸法にはかんたんな規則があって、それにしたがってすべてのサイズが小さい方向に決まっていきます。
「原紙サイズ」のほかにA判、B判といった「規格サイズ」があります。
こちらはひろく親しまれているサイズなので、手にしたものがA4か、B5なのか直感的にわかる人も多いでしょう。
印刷の現場では原紙寸法がまずあって、それを規格寸法に仕上げています。
原紙サイズ、規格サイズと、覚えておかなければならない数字が多すぎて、思いだそうとすると不安になってきます。
実際には冒頭の「無二子とパパ男」では追いつかない数のサイズがあり、これらをひとつの物語に組みこむのはたいへんな苦労が予想されますし、いつもいい名前が思いつくとは限りません。
登場人物がふえると人間関係は込みいってきて、物語がすすんでいけば菊組に四六組といった昔カタギな組も加わってくるわけですから、これはもう紙のサイズどころの話ではありませんね。
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