Wordの文字サイズと行間の設定 読みやすい本の入稿データを作るコツ
卒業アルバム以外の無線綴じなどは引き続き承っております。
論文集、資料集、テキスト、句集、小説などの同人誌の入稿データを作る時に欠かせないソフトの一つがWordです。
本来は文書作成ソフトで書籍の印刷に特化したソフトではないものの、充実した機能で文字中心の本、冊子の入稿データ作成に使われています。
PDF形式で保存、書き出しをすれば、入稿時にトラブルの少ない入稿データを作成できる点も便利です。
他にもWordは文字やページ、装飾など意外に細かく設定できます。デフォルト(初期設定)のまま使うのではなく、いろいろ試して読みやすく、美しいレイアウトで本を作ってみましょう。
この記事ではWordのデータ作成の基本「文字の大きさ」「行間の設定」について、解説します。
目次
Wordのフォント、文字サイズ変更方法
Wordのフォント(書体)と文字サイズは、メニューバーから簡単に変更できます。
文書全体のフォント、サイズを設定できます。
▼をクリックして選びます。
Wordの文字サイズの単位は「pt(ポイント)」です。
参考記事:
Wordで使うおすすめフォント 文章が読みやすく美しいフォントは?
読みやすい文字サイズは?
読みやすい本文フォントの大きさは、8.5pt~11ptです。
文字は小さすぎると読みにくいですが、大きすぎても読みにくくなります。
8pt以下の文字サイズは、長い文章を読むには少々小さいので、写真のキャプションや、グラフや図の中の文字などに良いでしょう。
注釈に使う文字サイズは、7ptか6pt程度でも問題ありません。
文字サイズの単位ptとmm、Qの違い、変換について
WordやPowerPointは文字サイズを「pt」で表現しますが、IllustratorやInDesignでは「mm」や「Q(級数)」を使うことがあります。それぞれ同じ数値でも、印刷した大きさは異なります。
Wordのデータ作成でpt以外の単位で文字サイズを指定された場合は、数値をptに計算する必要があります。
Qからptの変換は、Qの数値に0.7114を掛けるとptの数値になります。
例
14Q=10pt(近似値)
14×0.7114=9.9596
こちらのサイトでQとptの変換ツールと一覧表があります。
ポイントとQ数(mm)のサイズ変換 倍率一覧表
参考記事:
印刷して読みやすいフォントサイズ【本・冊子・テキストの文字設定】
Wordで行間を設定する
読者が長い文章を読む時は、文字の大きさだけでなく行間も重要です。
論文集、テキスト、小説など、文章がメインの冊子を作る時は特に、読みやすさを考えながらWordの書式設定を決めていきましょう。
文字の大きさとフォントが適切でも、行間や余白が詰まり過ぎていたり、開きすぎていると読みづらくなります。
初期設定のままの行間で原稿を流し込むのではなく、「文書のレイアウト」でバランスの良い行間を指定しましょう。
1. フォーマット → 文書のレイアウト… を選択する
2.文書ダイアログの「文字数と行数」タブの右下、「行数」の「行送り」で行間を設定します。
行送りとは、一行目の下部から二行目の下部にかけての距離、すなわち行間です。
本文の文字サイズが10ptの場合、行送りが10ptだと行間が全くないことになります。
「行送り」を大きい数値にすると行間が広くなり「行数」が減ります。「行数」を大きい数字にすると、ページ内の行数が増え行間が狭くなり、「行送り」の数値が小さくなります。
行間の基本はフォントサイズの1.5倍
DTPデザインの世界では、本文の行間はフォントサイズの1.5倍を標準として考えることが多いです。
例えば、本文のフォントサイズが10ptなら行間は15ptを設定します。テキストや資料集、報告書など、説明的な文章はフォントサイズの1.5倍が読みやすい行間です。
行間がフォントサイズの1.7倍、2倍になる場合
● 文字数が多くて紙面が窮屈に見える場合は、1.7倍程度に調整することもあります。
● コピーやタイトルなど、デザイン的に見せる文章は行間が2倍あるのが望ましいとされています。
詩集や同人誌など、余白を大きく使って上品な紙面に見せたい場合は本文の行間を2倍にしてしまってもいいでしょう。
参考記事:
本・冊子のデザインの肝「最適な余白」は何mm?【ページ設定】
無線綴じのデータ作成は「ノド」に注意!余白は何mmに設定すればいい?
「こんな本にはどんな用紙がいい?」「予算に合った仕様にしたい」など冊子作りのご相談は
電話連絡先:06-6753-9955 / 法人専用窓口:0120-264-233
(平日10:00~18:00)
またはお問合わせフォームからお気軽にお問合わせください。
印刷製本の専門スタッフがお答えしております。
冊子のジャンルから選ぶ
利用シーン、目的に合った冊子印刷の仕様を、価格例と合わせてご提案しています。
お見積り&ご注文でサイズや部数、製本方法などを変更してすぐに印刷価格がチェックできます。
製本方法から選ぶ
製本方法のメリットを活かした仕様、冊子のページ数や部数に合った仕様を格安でご提案しています。
対応サイズや用紙、印刷仕様、オプション加工、納期、価格例をご案内します。