Wordで作るモノクロ原稿はグレーの濃度に注意
卒業アルバム以外の無線綴じなどは引き続き承っております。
Wordでモノクロ原稿を作成する際、グレースケール(黒の濃淡表現)の再現性について注意が必要です。パソコンのモニターはRGBのカラーモードで動作しているため、モノクロで原稿を作成していても、モニター上ではカラーの混色で表現されています。モニターと印刷物では色の性質が全く違うため、入稿データを作る時はその違いを理解しておく必要があります。
モニタと印刷の違いを認識する
デジタルデバイス上のモニタ画面では、カラー表示がデフォルトとなっています。一見グレーに見えていても、RGBの光の点の集まりで構成されています。
一方、印刷物は黒い小さな点の集合で描写されます。拡大鏡で印刷物を見てみると、グレーは黒の点のあつまり、カラーはシアンや黄色、マゼンタなどの色の点のあつまりになっています。
その結果、モニタ上で見えるグレーが印刷上ではなんとなく印象が違うということはよくあります。
グレーの濃度にこだわりたい方は、試し刷りもおすすめです。
モニターの方が滑らかに見える
Wordの「図形」や「グラフ」などで描いた図は、モニター上でいくら拡大しても滑らかに見えます。
図形やグラフを構成しているのはベクターデータという形式で、色の集まりではなく、点の座標情報を使用して図形を描いています。
ベクターデータはどんなに拡大しても滑らかに描画されるため、モニターで拡大表示しながら作業をしていると、うっかり小さな図形を原稿に配置してしまいます。
しかし印刷は機械の性能、紙の凹凸などによって描写できる「細さ」「小ささ」に限界があります。
印刷できる最小サイズは?
黒100%の罫線の場合、0.25pt以上の太さでないと綺麗に印刷できないとされています。0.25ptは約0.09mmです。つまり、黒100%の場合なら0.1mm四方程度の極小の点まで表現できます。しかしグレーになると網点の集合体になるので、もっと大きなサイズでないと形が認識できません。たとえば黒50%のグレーなら、0.5pt以上ないと罫線として認識できないでしょう。さらに薄い色なら、さらに太さが必要です。
Wordではどんな色でも最小0.25ptまで細い線を引けますが、グレーの場合は0.5pt以上を設定してください。黒20%などの非常に薄いグレーの場合、2pt以上の太さにしておくことをおすすめします。
印刷できる薄い濃度は?
昨今の印刷機械はどんどん画質がよくなって、薄いものや細かいものも綺麗に印刷できるようになっていますが、正確に印刷したいなら10%未満のごく薄いグレーは避けたほうが無難です。
全く印刷されないということはないのですが、形が欠けて見えたりする可能性があります。
特に図形の透明度を上げる時、10%未満のグレーにならないようにご注意ください。
グレーの微妙な差も分かりにくい
また、10%以下のグレーが見えにくいのと同じように、10%以下のグレーの差異も印刷によっては分かりにくくなります。グラフの色分けなどは、10%以上差をつけてグレーを設定するようにしましょう。
視認性を考えると、20%以上の差があるといいでしょう。
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