ネット印刷でも一般的なPDF

PDFは、DTPの現場で最も頻繁に使われているファイル形式です。

WordやPowerPoint、IllustratorやInDesignなど多くのデータ作成ソフトにはPDF形式に書き出しする機能がついています。

 

PDFファイルはデータを作成したソフトがインストールされていない環境や端末でも開いて、レイアウトが崩れることなく表示できます。原稿チェックから入稿まで、文字化けやレイアウト崩れなどエラーを防いで進められ、ネット印刷では一般的な入稿データのファイル形式です。

また、パソコン、スマートフォン、印刷と同じレイアウトで見られる利便性の高さも広く普及している点です。

 

便利なPDFですが、ちょっとした設定の違いで思わぬ印刷結果になることもあります。
よくあるトラブルの原因と対処方法を紹介します。

 

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文字化けする or 文字が正しく表示されない

PDFファイルを開いたり、印刷すると文字化けしている、フォントが置き換わっているなど正しく表示されない場合、PDFにフォントが埋め込まれていない可能性が高いです。

パソコンにインストールされているフォントはそれぞれの環境によって違います。
データ作成に使ったフォントがPDFを開くパソコンに入っていない場合、文字が正しく表示されないことがあります。

Wordの対処方法

Wordは標準の「オンライン発行及び印刷」、または「印刷に最適」などを選べば自動的にフォントが埋め込まれる設定になります。

 

Illustrator、InDesignの対処方法

Illustrator、InDesignは、印刷に適した「PDF/X1a」や「PDF/X4」、「高品質印刷」ならフォントが埋め込まれる設定になっています。

フォントの埋め込みができているか確認するには、PDFに書き出したら、Acrobatで開いてプロパティで「フォント」を見ます。使用しているフォントが一覧で出てくるので、フォント名の後ろに「埋め込み」とついていればOKです。

 

文字の色が変わった

PDFファイルを印刷すると、文字や写真がくすんだ色味になることがあります。
これはカラーモードが原因で、WordやPDFは「RGB」、印刷は「CMYK」というカラーモードで色を表現していて、それぞれ再現できる色数に違いがあるため印刷すると（CMYK）、画面（RGB）と違った印象になります。

パソコンの画面でしか再現できない蛍光色や彩度の高い色を使っている場合、色の変化が顕著になります。

対処方法

IllustratorやInDesignでの作業は必ず「CMYKモード」を使い、WordやPowerPointでは蛍光色を避けましょう。特にピンク、水色、黄緑は要注意です。

 

InDesign、Illustrator PDF書き出しトラブル解決法【フォント、色味】

【Word】印刷すると画質が落ちる原因は「解像度の設定」対処法は？

 

（おまけ）プリンターでPDFを印刷すると失敗する

冊子印刷の入稿データを校正するため、自宅やオフィスのプリンターで印刷したら画面で見た状態と違う原因は、上記の理由に加えて、

①プリンタードライバーが古い

②AcrobatなどのPDFソフトが古い

などが考えられます。

ソフトやドライバーの更新は不定期に行われていて忘れがちですが、入稿データのエラーにも繋がりますので、きちんと更新しておきましょう。

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