DICカラーとは、DIC株式会社が製造している特色インクのことです。
「DICカラーガイド」という色見本帳が有名で、印刷会社やデザイン会社では大半で備えています。

IllustratorやInDesignの「スウォッチ」パネルで色を選択し、データ上で色指定ができます。

 

特色を使わない色はCMYKに変換する

DICカラーの綺麗な色合いは、そのままデザインに使いたくなりますが、印刷データではDICカラーで色指定が行われていると「特色」を使うと判断されてしまいます。

特色インクで印刷しない稿データはCMYKに変換しましょう。

 

DICカラーをCMYKに変換する方法

DICカラーの変換は「カラー」ウィンドウで行います。

 

DICカラーが使われているオブジェクトを選択します。

カラーパネルの右端にあるカラフルな正方形をクリックすると、CMYKに分解されます。

 

複数のDICカラーのオブジェクトをCMYKに変換する方法

DICカラーを複数使っている場合は、オブジェクトを全選択し「編集」の「カラーを編集」から「CMYKに変換」を選択すれと、一括で変換されます。

 

変換後に予期せぬ色の変化が起きていないかどうか、必ず確認しましょう。

 

CMYKに変換すると、色味が変わってしまうDICカラー

カラー印刷はC（シアン）M（マゼンタ）Y（イエロー）K（黒）の4色の小さな点の集合体で色を表現します。

つまり、CMYKそれぞれの単色より鮮やかな色は表現できません。
また、淡い色は網点の密度が低くなるので、やや濁って感じられることもあります。

 

特色インクは染料を絵の具のように混ぜ合わせていくので、CMYKの範囲に収まらない鮮やかな色も表現できます。

そのため、DICカラーガイドにはCMYKの印刷では表現できない蛍光色や金や銀、蛍光色、淡く澄んだ色もあります。
これらをそのままCMYKに変換すると、イメージと違う印刷結果になってしまいます。

 

特にCMYK印刷で表現しにくい色は、名前の横に「*」印がついています。

上の画像の色は、RGBモードで見ると鮮やかなオレンジですが、CMYKモードにすると下の画像のように茶色っぽい色になってしまいます。

CMYKの数値はMとY以外の色は入っていないので、CMYKで表現できる鮮やかなオレンジの限界がこのあたりの色、ということになります。

 

IllustratorでCMYKモードで作業していると、配置した時点でプレビューはCMYKに変換されます。

スウォッチパネルとアートボードで色が違うと感じた時は、CMYKで表現しにくい色なのだと思ってください。

 

 

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