IllustratorやInDesin、photoshopなどで「DICカラー」が指定されているデータがあります。

DICカラーを使わなくともDTPデザインは可能ですが、イラストレーターやデザイナーに依頼する、あるいはデザインを依頼をされる際に、頭に入れておくべき知識です。

DICカラーとは？

DICカラー、DICカラーガイドはDIC株式会社の色見本帳です。

カラー印刷は通常CMYKの4色で刷りますが、より鮮やかで正確な発色を求めたい時に「特色インク」を使います。
特色インクは、絵の具を混ぜ合わせるように調色して、様々な色を表現できます。網点では表現できない、くっきりとした発色が魅力です。

 

DICカラーは2000種類以上の色があり、「DICカラーガイド」という色見本帳にまとまっています。「日本の伝統色」「フランスの伝統色」など、イメージ豊かな色見本帳もあり、手元にあるだけでデザインのアイディアが膨らみますね。

DICカラーガイド色見本帳 | DICグラフィックス株式会社

 

特色印刷の指定

DICカラーで特色を指定して印刷する際は、色見本帳のチップを渡したり、色の番号を伝えます。
色見本を自分で作らなくても、印刷会社と同じ色を共有できます。デザイン会社などはDICカラーガイドを何冊か備えています。

 

DICカラーの指定方法

DICカラーはIllustratorやInDesignの「スウォッチ」機能で指定できます。

 

まず「ウィンドウ」で「スウォッチ」を選択し、スウォッチパネルを表示します。

 

スウォッチパネルの右上にある「≡」のマークをクリックし、「スウォッチライブラリを開く」から「カラーブック」を選択し、「DICカラーガイド」を選択します。

 

色見本が表示されます。

ここから好きな色を選択するか、あらかじめ実物のカラーガイドで使う色を決めている場合は、上部の検索窓に色の番号を入力して選択します。

 

印刷会社によっては、特色の指定をC100%やM100%などで行うようにと指示されることもあります。
その際は入稿データの色を差し替える必要があります。

特色を使いたい時は、事前に印刷会社と色の指定方法を確認しておきましょう。

 

特色インクを使わない印刷にDICカラーでデータ作成するのはOK？

Illustratorでイラストを描く際に、あらゆる色をDICで指定しているデータも見かけます。

 

何十色もの特色を使用して印刷するという意図ではなく、DICを色のパレットのように使っているパターンです。

 

IllustratorやInDesignで作る色は、パソコンの設定やモニターの品質によって画面上の色の見え方が異なります。
しかし、DICカラーなら色のイメージが固定されているので、混色よりも正確に色を選べるためDICを使っている場合があります。

 

家庭用プリンターで印刷したり、PDFや画像で保存するには問題ありませんが、印刷会社にデータ入稿する時にはCMYKに変換する必要があります。

 

 

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