誌面デザインのフォント講座 その4【タイトル向き、本文向きのフォント】
卒業アルバム以外の無線綴じなどは引き続き承っております。
フォント(書体)には、定番のゴシック体や明朝体以外にも、筆文字や手書き風文字など様々な個性的なフォントがあります。
お手持ちのフォントで、作りたい冊子デザインのイメージの合うものがなかった場合、是非ネットで検索してみてください。
「フォント かわいい」や「フォント 手書き」等で検索すると、無料のものから有料のものまで、様々なフォントがヒットします。
タイトルフォントと本文フォント
沢山の魅力的なフォントがありますが、闇雲に好きなフォントを使っていては統一感のある冊子になりません。
例えば、論文集や会議資料等では、あまり遊びのきいたフォントは使わない方がいいでしょう。
書体には本文に適したフォントと、タイトルに適したフォントがあります。
どのフォントが本文用、タイトル用と決まっている訳ではなく、デザインする人の好みによりますが、概ね以下のことが言えます。
タイトルに向いているフォント
太いゴシック体、明朝体、その他のデザイン書体が適しています。
太いゴシックや明朝体は力強い雰囲気が出てしまいますし、長文になると目が疲れます。
太字は主に見出しやタイトル、強調したい箇所に使用されます。
デザインによっては、細いゴシック体や明朝体をタイトルに使用する場合もあります。
本文と十分な余白を開けたり、タイトルを大きくしたりして配置すれば十分タイトルとしての存在感が出ます。
細字だけでレイアウトした冊子は全体的に上品でモダンな印象になります。
本文に向いているフォント
細め~中くらいのゴシック体、明朝体が一般的です。
上の図が本文書体でよく使われる太さです。
小さくても読みやすく、長文を読んでも目が疲れません。
細めのゴシック体や明朝体はニュートラルな印象なので、文章の内容に余計なイメージを与えません。
特殊なフォントを使う時の注意点
丸みを帯びた丸ゴシック、勘亭流などの江戸文字、筆で書いたような行書体など、個性的で魅力的なフォントが沢山ありますが、会議資料や論文集、小説などではほとんど使用する機会はありません。
卒園アルバムや記念誌など、写真やイラストが中心の楽しいレイアウトの時にあれこれ使ってみると楽しいでしょう。
こういった個性的なフォントを使う場合、読みやすさを考え、ひとかたまりの文字数は200文字以内に抑えるのがベターです。
タイトルや見出しだけファンシーな書体を使って、長い本文や細かい注意書き、キャプション等はプレーンなゴシック体や明朝体を使うと、読みやすくメリハリのきいたデザインになります。
誌面デザインのフォント講座
全4回。
フォントの基礎、書体や書式によって読者に与える印象、本や冊子の種類によって向き不向きがあるフォントなどを紹介しています。(この記事は4回目)
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