版と刷
卒業アルバム以外の無線綴じなどは引き続き承っております。
書店に流通している本の奥付け(本文が終わった後、発行者や印刷所等、本に関する情報が記載されているページ)を見ると、例えば以下のような情報が載っています。
平成二十七年七月一日 初版第一刷発行
平成二十九年六月十日 第二版第三刷発行
初版の第一刷は、似ていますがそれぞれ異なる意味を持っています。
オフセット印刷には大きく分けて「版」と「刷」、二つの行程があります。
初版、第二版、第三版と数字か重なっていくのは、版を数字の回数の分だけ作り直しているということです。
第一刷は、その版で初めて印刷した本で、第二刷は、同じ版で後日再び刷っているということです。
オフセット印刷の「版」とは
印刷技術は版画がベースにあります。江戸時代は木板に彫られた絵や文字を和紙に印刷する木版でした。
現在印刷の主流となっているオフセット印刷は、PS版(pre-sensitized plate)と呼ばれる薄いアルミ製の板にインクをつけて紙に刷っていきます。
まず、IllustratorデータやPDFなどの原稿からフィルムを製作して、薄いアルミ製の板に載せて露光し、現像処理を施します。すると、インクを塗った時に文字や絵となる部分にインクが残り、余白にはインクが残らなくまります。この行程を「製版」といい、一度版を作ると何枚も同じプリントができます。
原稿を一文字でも修正すると、「版」を一から作り変えなければいけないので、版を修正して再印刷する場合は「再版」あるいは「重版」ということになります。初版から一回目の修正は「第二版」、二回目の修正は「第三版」となります。一般的に小説はあまり修正されませんが、辞書やテキストなどは度々修正が進められ、版数が多くなっていくことがあります。
「刷」る行程
オフセット印刷では、出来上がった版を輪転機に巻きつけ、ゴム製のローラーを間にかませて紙にインクを転写します。版についたインクをローラーに移すことを「オフ(OFF)」といい、ローラーについたインクを紙に転写することを「セット(SET)」というので「オフセット」印刷と呼ばれています。
この行程が奥付けに書いている「刷」の部分にあたります。
版に変更がない場合は、「平成二十七年七月一日 第一刷、平成二十七年十月一日 第三刷」などと、刷数だけ書かれる場合もあります。版を変えずに増し刷りすることを「再刷」「増刷」と言います。
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