無線綴じの耐久性について
卒業アルバム以外の無線綴じなどは引き続き承っております。
無線綴じとは、その名の通り針金や糸を使わず、糊だけで本文と表紙を接着する製本方法です。
図のように、本文ページの綴じ側(ノド)に糊をつけ、表紙に圧着します。安価で見た目がシンプルで、大量ページが綴じられるので、文庫本、新書、漫画雑誌、ムック、教科書など、様々な冊子に用いられている製本方法です。
耐久性は高い?低い?
無線綴じの耐久性は、糊の性質によって変わります。たとえば図工用の糊やボンドで似たようなことをしても、うまく綴じられません。
冊子づくりを専門とする印刷会社では製本用の特殊な糊を使用しており、その性能は年々高まっています。数十年前の絵本や写真集などを開くとたまにページが外れてしまっているものがありますが、今は改善されて厚手の紙やつるつるしたコート紙もしっかりと綴じられます。塗布されている面積は薄くとも、ちょっとやそっとのことではページは外れません。
中綴じとの比較
中綴じは、ページを二つ折りにして真ん中を針金で留める製本方法です。ホッチキス綴じとも呼ばれます。幅広のホチキスがあれば簡単にれきるので、手作りの冊子やパンフレットに一般的に使用されます。
中綴じ冊子は、ページが見開きで繋がっているので単ページだけ外れるということはありません。
しかしホチキスの針が外側にむき出しになっているので、空気や水に触れてホッチキスが錆びたり、ひっかけて針が歪んだり弱くなったりする可能性が高いです。
無線綴じの糊は表紙と本文の間にあるので空気に触れる面積が少なく、長期保存では有利といえるでしょう。
リング製本との比較
リング製本は、本文用紙に穴を開けて、リング状の金具で留める製本方法です。メモ帳や手帳、カレンダーなど、文具やノベルティによく見られる製本方法で、おしゃれで目立つ見た目が特徴的です。
耐久性という点では、無線綴じとは全く用途が違うので比較にならないでしょう。
リング製本は、ノートやカレンダーなど、あらかじめページを外す使用方法が想定されています。
無線綴じや中綴じの冊子の一ページを綺麗にはがすのは難しいですが、リング製本だと1ページだけ綺麗に剥がしやすく、さらに他のページの強度に影響が出ません。
ページを外す冊子におすすめの製本方法です。
ハードカバーとの比較
ハードカバーは、無線綴じ冊子の外側に、厚紙に布などを巻いて作った分厚い表紙をつける製本方法です。
無線綴じの本文の強度に加えて、一回り大きくて頑丈な硬い表紙がつくことで、さらに耐久性が高くなります。
美術書、文学全集、卒業アルバムなど、長期保存をしたい、高級な冊子に適しています。
耐久性は高いですが、コストも納期も無線綴じの何倍もかかってしまうため、そこまでの耐久性や高級感を求めていない冊子であえてハードカバーを選択する必要はありません。
美術書や全集、企業の社史なども、ハードカバーでなくあえて高級な紙を使った無線綴じで作られることも多いです。
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