書籍用紙は、その名のとおり小説などの書籍の本文用紙として使われることが多い紙です。上質紙と似たさらさらした質感のプレーンな紙で、コート紙のようなツヤや発色はありません。文字を印刷すると、読みやすく上品な印象に仕上がります。

 

上質紙と似たポイント

本文用紙の定番、上質紙と以下のポイントが似ています。

 

• さらさらしたプレーンな質感
• 鉛筆や水性ペンで書き込める
• 安価で使いやすい

 

価格は上質紙とほとんど同等か、少し高いくらいで、コストのことはあまり気にせずに使える紙です。ページ数が多くなりがちな小説、資料集、テキスト、教科書などにぴったりです。

 

上質紙と違うポイント

 

• 淡く黄色がかった紙色
• 白色度が高い紙に比べて裏移りが軽減される
• 上品でクラシカルな印象

 

上質紙と大きく違うのは色味です。クリーム色と象牙色の間のような、落ち着いた黄色っぽい色が「本らしさ」を醸し出します。というのも、書店に並ぶ書籍のほとんどは書籍用紙で作られているからです。小説や学術書など、なんとなく白い紙に黒い文字、という印象があるかと思いますが、よく見るとどれもうっすら色がついています。

 

自費出版の小説や詩集、同人誌などを書籍用紙で刷ると、本好きに刺さるクラシカルな「本らしい」仕上がりになります。

 

上質紙とはひと味違った高級感

書籍用紙は決して高級紙ではなく、上質紙より少し高いくらいですが、ぐっと高級感がでます。

小説、詩集など、読者にじっくり読ませたい冊子や、長く手元に置いてもらいたい冊子には書籍用紙をおすすめします。

しかし、ビジネスの場だと少々場違いな印象なので、会議資料やプレゼン資料、報告書などは上質紙の方が適しています。

 

保存に適しているのは？

書籍用紙は長期保存にも適しているとされています。書籍用紙はいわゆる「中性紙」といって、製紙の工程で弱アルカリ性に調整された紙です。

古い紙は酸性の薬品で作られたものが多かったので時間が経つとインクが消えてしまいましたが、それを防ぐために開発された製法です。

しかし、現在製作されている上質紙の多くもまた中性紙です。安価なコピー用紙も年々品質が上がって、劣化しにくくなりました。どちらで刷っても、十分高品質な冊子には仕上がります。

しかし、もし保存にシビアな冊子を作りたい場合は、念の為お問い合せください。

 

 

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