文庫の紙質を徹底検討
卒業アルバム以外の無線綴じなどは引き続き承っております。
文庫本とは、A6判(148✕105mm)の小ぶりな本のことです。岩波文庫、新潮文庫、文春文庫、集英社文庫など、様々な出版社が文庫を制作しています。装丁が個性的な単行本と違って、同じサイズと紙質で統一されているので制作コストが低く、安い価格で販売できるのが最大の特長です。サイズは出版社ごとに数ミリ異なりますが、概ねA6です。
文庫本の本文用紙の特徴
文庫本は一般的に大量生産され、広範囲に販売されることが多いため、印刷コストや輸送コストの削減が求められます。また、読み手にとっても持ち運びのしやすさが大事なので、文庫本の用紙は薄くて軽い素材が選ばれることが一般的です。
銘柄は出版社や本のジャンルによって違いますが、文庫本といえば大抵淡いクリーム色の薄い用紙が使われています。「書籍用紙」と呼ばれるジャンルの紙です。
上質紙と同様にパルプの質感が生かされた、余計な光沢のないプレーンなさらさらした紙です。上質紙よりもやや滑らかな触り心地で、裏移りも軽減されており、72.5Kの薄い紙でも裏の文字が邪魔したりしません。
図鑑など、稀にカラーの図版が使われる冊子の場合は、コート紙やマットコート紙などのつるつるした紙も使われます。
書籍用紙が文庫本に向いている理由
イシダ印刷の書籍用紙の正式な品名は、日本製紙様「琥珀N」です。
書籍用紙はクリーム色の地色がついていることで、黒い文字とのコントラストをやわらげ、目に優しい本を作ることができます。
また、紙の劣化や退色の少ない中性紙なので、長期保存にも適しています。小説やエッセイなど、本は何十年にもわたって読まれることが想定されているので、いくら安価でも耐久性の低い紙は使いません。
書籍用紙のバリエーション
市販の文庫本に最も近い質感の用紙は「書籍用紙 71.5K」ですが、イシダ印刷は他にも「ラフ書籍」「ホワイト書籍」という書籍用紙があります。
まず、書籍用紙の主な特徴は以下のとおりです。
書籍用紙
- 色 : 淡いクリーム色
- 重さ : 72.5kg
- 厚さ : 約0.10mm
- 質感 : なめらか
ホワイト書籍
詳細な銘柄名はソリストホワイトです
- 色 : 書籍用紙よりも白に近いクリーム色
- 重さ : 65.5kg
- 厚さ : 約0.13mm
- 質感 : しなやか
ソリストホワイトはナチュラルで上品な白さで、内容を選びません。上質紙や書籍用紙に比べると、柔らかくて繊維の密度が低い「嵩高」の紙です。少ないページ数でも冊子の厚みが出せて、高級感のある仕上がりになります。
ラフ書籍
詳細な銘柄名はラフクリーム琥珀です。
- 色 : 書籍用紙よりもやや濃いクリーム色
- 重さ : 71.5kg
- 厚さ : 約0.125mm
- 質感 : 柔らかい
その名の通りやや繊維の凹凸感が感じられるラフな質感で、嵩高です。こちらもページ数が少なくても冊子に厚みが出せるので、詩集やブランドブックなど、コンパクトだけど存在感を出したい冊子におすすめです。
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