印刷インクの進化 [基礎知識 – 番外編]
卒業アルバム以外の無線綴じなどは引き続き承っております。
印刷に用いるインクは、印刷技術の開発と共に発明され、現在に至るまで様々な改良が加えられています。
世界で見つかっている最も古い印刷物は、七世紀頃半ばに中国で見つかった「百万塔陀羅尼経」です。百万塔陀羅尼経は、粘土、すす、油煙などを混ぜたものをインクとして用いて、木版で印刷されています。
ヨハネス・グーテンベルグの開発したインク
現在の印刷技術の礎となる、活版印刷を発明したのはヨハネス・グーテンベルクという人です。1450年頃、グーテンベルクが活版印刷技術を確立し、聖書を印刷して出版し始めると、印刷技術と書物は世界中に拡散されました。現在はより効率的で表現力の高いオフセット印刷が主流になりましたが、活版印刷の技術はまだ残っていて、根強い人気があります。
グーテンベルクは活字の発明と合わせて、優れたインクも発明しました。ワニスや亜麻仁油に油煙を混合したもので、滑らかで、活字の細かい線まで表現できます。この頃は、まだ黒のインクしか発明されていません。
工業としてのインク製造
色のついたインクが作られるようになったのは、18世紀後半になってからです。
印刷インクの世界トップメーカー、DICの前身である川村インキ製造所が創業したのは20世紀初頭。印刷技術が世界中に広まり、改良され、インク製造が工業として確立されると、顔料や染料、合成樹脂を混合して様々な印刷に適したインクが開発されました。
多種多様なインク
シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの基本四色だけでなく、様々な色のインクを作る事ができます。基本四色以外のインクは特色と呼ばれ、DICやPANTONEなどの色見本を使って指示をすると、顔料を混ぜ合わせて好きな色を作ってもらえます。他にも、蛍光色や金、銀、メタリックカラーや、暗くなると光る蓄光インク、温度によって色が変わる示温インクなど、様々なインクがあります。
近年のインク
インクの原料は、石油系の化学物質が用いられる事が多かったのですが、近年は環境に配慮したインクの開発も進んでいます。溶剤の一部を大豆油に置き換えたインクや、亜麻仁油やヤシ油、パーム油等の植物油を使用したベジタブルインキ、紫外線の光エネルギーで硬化し、有機揮発性化合物を排出しないUVインクなど、環境配慮型のインクが多数登場しています。
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