ノドが詰まるデメリットを実例解説【印刷製本の余白、空きの基本】
卒業アルバム以外の無線綴じなどは引き続き承っております。
本の「ノドが詰まる」とは?
人間にとって、なんとなく喉が詰まった感じというのは気持ちがよくないものですが、ノドの詰まった本というのは気持ちがよくないどころか、もうぜんぜん読めない本ということになりかねません。
本の「ノド」とは、ページを綴じている側、左右の見開きの中央部分のことで、文章が内側に入り込んで見えづらい状態を「ノドが詰まっている」といい、ノドが詰まっていると本としてもいろいろと具合のわるい事態になるのです。
といっても日本は製本の品質が高く、実際にノドが詰まっている書籍を見かけることはほとんどありません。
世に出る前のどこかの段階で発見されて、適切な修正がくわえられ、見やすい状態になおされているからです。
イシダ印刷でも、ノドが詰まっていないか、日々お客さまの入稿データを入念にチェックしており、極力読みやすくなるよう製本の品質向上に努めております。
ノドが詰まった本の実例
ここにフランスで作られた一冊の古い辞書がございます(上画像)。
ノドが詰まっている本の貴重な実例としてご覧ください。
興味深いことに、この辞書は「mil-」 から 「mot」までの28ページ分のノドが詰まっているため、まさに le mot(言葉)の意味が調べられなくなっているのですが、どうしてこんなことになったのでしょうか?
この辞書はすばらしい労作で、用例のほとんどが過去の文学作品からの引用となっています。
読者はこれを楽しむことが目的でもあるのですが、この状態では「le monde」とか「la monogamie」、「mon minet」または「Monseigneur!」などのニュアンスが完全には分からないままになっています。
これが縦書きの文章だったら、ノドに埋まった数行分がまるごと読めなくなっていたことでしょう。
このように、ノドの詰まった本というのは文字どおり読めたものではなく、辞書としても C’est moche!(ひどい品質!)ということになりますが、さいわいこの辞書は「moche」の意味は調べられない仕様になっております。
みなさまも、ご入稿前にノドのチェックをお忘れなく!
(イシダ印刷の印刷製本では、お客様からとくに指示がなくてもノドの詰まりを確認、調整しております)
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