冊子印刷では、表紙も本文もモノクロとカラーを選べるようになっています。モノクロ印刷はカラーよりもコストを格段に低く抑えることができるので、論文集や資料集、小説など、文字が中心の冊子印刷でおすすめです。

さて、モノクロ印刷には、モノクロの原稿を入稿しないといけません。文字や罫線を黒やグレーで作るのは勿論のこと、画像やイラストもすべてグレースケールにしましょう。

4色掛け合わせの黒に注意

見た目が黒やグレーでも、K以外にCMYのいずれかの数値が入っていると、グレースケールのデータとは言えません。Illustratorで作業している時など、RGBデータから変換した時や、スポイトで画像から色を拾った時などに、黒やグレーが4色掛け合わせの色になりがちなので注意しましょう。グレーの色は特に四色掛け合わせの色からKだけのグレーに変換すると、イメージと違う色合いになってしまうことがあります。最初からK一色のグレーで作るように心がけましょう。

Illustratorでグレーに一括変換

IllustratorにはカラーモードがCMYKとRGBの二通りしかありません。制作する時にK一色だけを使うように注意すればいいのですが、人からもらったデータや、過去にカラーで作ったデータをモノクロにしたい時は、グレースケール変換機能を使うといいでしょう。

1.ロック解除

まず、全てのオブジェクトのロックを解除します。レイヤーのロック（鍵マーク）も忘れずに解除しましょう。メニューの【オブジェクト】から【すべてをロック解除】。ショートカットは⌘+option+2です。

2.リンク画像埋め込みまたはグレースケールに変換

リンク画像がある場合は、画像をすべて埋め込みます。画像が重くて埋め込みに時間がかかる場合は、Photoshopでグレースケールに変換します。

3.変換

すべてのオブジェクトを選択します。【選択】→【すべてを選択】、ショートカットは⌘+Aです。その状態で、【編集】→【カラーを編集】→【グレースケールに変換】で、すべてグレースケールのデータになります。
これで、グラデーションもベタも罫線もすべてK一色で表現されます。しかし、場合によって、スウォッチや効果、グラデーションがカラーのまま残ってしまうこともありますので、変換後は必ず目で確かめましょう。

 

---

「こんな本にはどんな用紙がいい？」「予算に合った仕様にしたい」など冊子作りのご相談は

電話連絡先：06-6753-9955 / 法人専用窓口：0120-264-233
（平日10：00～18：00）

またはお問合わせフォームからお気軽にお問合わせください。

印刷製本の専門スタッフがお答えしております。