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オンデマンド印刷とオフセット印刷の違い【仕組みと見た目、品質編】

本年度の卒業アルバムのご依頼について、予定する冊数を超えましたので停止しています。
卒業アルバム以外の無線綴じなどは引き続き承っております。

一般的に、オフセット印刷の方がオンデマンド印刷よりも画質が良いとされています。
オンデマンド印刷は年々クオリティが高くなって、オフセット印刷とほとんど差のない仕上がりが実現できるようになっているものの、写真の精細な再現性や色合い、濃いベタ色、細い線などの表現に違いが出ます。

そもそも、オフセット印刷とオンデマンド印刷はインクや機械の種類が全然違います。今はオフセット印刷の方が繊細で綺麗な表現が可能とされていますが、今後オンデマンド印刷機がさらに進化することで、オフセット印刷より綺麗に刷れるようになるかもしれません。

 

オフセット印刷とオンデマンド印刷の共通点

どちらの印刷方法にも共通している点は、インクの色数です。
フルカラー印刷はどちらも「C(シアン)」「M(マゼンタ)」「Y(イエロー)」「K(キープレート・黒)」の4色、モノクロは「黒」1色のインクで行います。機械もインクの形状も違いますが、色を再現する原理は同じなので、仕上がりの印象はほぼ同じになります。入稿データもCMYKのカラーモードを基準に作れば、モニターで見る色の印象から大きく外れることはありません。

 

オフセット印刷の仕組み

オフセット印刷は、まず入稿データを薄い金属の板に焼き付けて「版」を作ります。この「版」を作る工程は、1部でも1000部でもかかるコストが同じなので、部数が多いほど一冊あたりの価格がぐっと安くなります。

版をローラーに巻き、とろとろした液体状のインクをつけて、「ブランケット」と呼ばれるゴム製のローラーに転写し、金属のローラーで挟んで圧着して紙に転写します。

この転写方法は高画質、繊細な表現を可能にする上に、大量部数の印刷に適しており。オフセット印刷はここ数十年出版、商業印刷の主流になっています。

オフセット印刷の仕組み

 

オンデマンド印刷とは?

オンデマンド印刷は4色のトナーを紙に吹き付け、熱で圧着させる方法です。「版」は作らず、デジタルデータをレーザー光線で焼き付けます。オフィスやコンビニにあるコピー機と同じ原理です。コピー機よりも大型で高画質ですが、原理は同じなので、1部から手軽に印刷できます。少部数はオンデマンド印刷が圧倒的に安価です。

オンデマンド印刷の仕組み

 

見た目の違い

オフセット印刷は金属製の版の間に、ブランケットというゴム上のものをはさんで、2回転写します。固い版をそのまま紙におしつけるとにじみますが、柔らかいブラケットを間に挟むことで繊細な表現を可能にしているのです。銅版画やペン画のような、繊細で細いラインが特徴的な絵はオフセットで印刷した方が再現性が高く、原版に忠実になるでしょう。

 

オンデマンド印刷は技術の向上でオフセット印刷に迫る品質になってきましたが、熱で圧着するぶん、写真の濃い色などが比較的ぎらぎらして見える、テカリが生じることがあります。赤い花や青い海などはオフセット印刷の方が自然に見えます。

 

黒一色の文字や罫線、白地のグラフや図表などは両者の見た目はほとんど変わりません。論文集や小説、テキスト、資料集などは画質を気にしてあえてオフセットにする必要はないでしょう。

 


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