【SDGsと紙】本と森の関係をていねいに考える
卒業アルバム以外の無線綴じなどは引き続き承っております。
わたしたちの本はどこからやって来たのか
普段わたしたちが目にしたり手に取っている本は、その製本方式やサイズがなんであれ、すべて2枚以上の紙の集まりで構成されています。
1枚の紙だけで構成されるものは「ペラ」と呼ばれます。
紙をあたらしく作るためには、パルプ(木材の繊維をばらばらにしたもの)が用いられますが、このパルプは木材チップに薬品を加えて煮込むことで作られます。
木材チップとは加工された小さな破片で、木をばらばらにしたものです。
木はたくさん集まって森をなし、その葉に含まれる葉緑体の内部(チラコイドとストロマ)では光合成がおこなわれ、二酸化炭素(CO2)を取り込んで酸素(O2)を放出します。
このことから「森林の減少=CO2の増加」と考えられ、CO2には地表面を温める効果があるので、CO2濃度の増加が地球温暖化につながると言われています。
※実際の製紙工程では、木材チップとして廃棄木材を利用したり、原料のパルプには古紙を配合しているため「紙の生産量=木の伐採量」ではありません。
本は紙の集まりであり、紙は木の集まりをばらばらにして作られる
上述したことは「本→森」の方向で考えましたが、今度は「森→本」の方向で考えてみたいと思います。
森を木の集まりであるとすると、自然界において整列していた集まり(森・木・木材の繊維)は、ばらばらにされた上で人工的なもの(パルプ繊維)に作り変えられます。
それを機械的に再整列させたものが紙(パルプ繊維は抄紙方向に整列する)であり、任意の紙の集まりがわたしたちの本ということになります。
ここで、本を一方の極、森を他方の極におくと、「森→本」の流れが一方通行(不可逆)で、「本→森」の方向には流れが通っていません。
地球環境を考えるとき、これが問題となっているのです。
森を残す、森と共存するための取組み
このことを克服するために、本とパルプの間だけで紙を循環させる古紙リサイクルや、植林された樹木の木材チップを使用するなど環境に配慮した取り組みが行われており、木材以外を原料とする紙も作られています(バナナペーパーもそのひとつ)。
当コラムでは、これらを取り上げて紹介していく予定です。
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