【金の箔押し加工】見え方の違いを「岩波の大系」で比較する
卒業アルバム以外の無線綴じなどは引き続き承っております。
箔押しとは?
製本業界における「箔押し」とは、書籍のタイトルやロゴを金箔や銀箔で装飾することです。
金や銀の表面的なイメージから、箔押しというと「豪華」「派手」といった印象を持たれる方が多いかもしれません。
たしかに金装飾の豪華本もたくさんあります。
しかし、豪奢というよりは落ち着いた見た目になることもあるのが箔押しの特徴です。そのため、全集や辞書など比較的しっかりした本にもよく用いられています。
箔押しの見え方は、箔の種類、表紙の紙質や色、周囲の環境(光の当たり具合)によって異なります。ここでは、岩波書店の大系本で金の箔押しを比較してみたいと思います。
岩波書店「大系シリーズ」の箔押し
全集本であれば背文字は箔押しであって欲しいものですが、岩波書店さんの大系シリーズはわれわれの期待を裏切りません。
当シリーズの表紙は旧大系が赤、新大系が緑となっており、装丁が統一されています。
題字の書は、旧大系が柳田泰雲(1902−1990)、新大系が今井凌雪(1922−2011)によるもので表紙の色がちがっても統一感があるのです。
それでは新旧の見え方を比較してみましょう。
旧大系(赤)よりも、新大系(緑)の方がはっきり背文字が見えます。
箔押しをほどこすと、箔の種類、表紙の紙質・色、光の当たり具合によって、箔押しの部分の見え方が異なってきます。
上の画像では旧大系(赤)の方がやや暗く見えますが、参考までに赤系の表紙をもつ別の大系本で箔押しを見比べてみましょう。これも大系シリーズとして装丁が統一されております。
いろいろな大系本の箔押し
並べて見比べたところ、どの赤にしても箔文字がきれいに見える角度とそうでない角度があり、見え方にそれほど大きな差はありません。
強いていえば、それぞれを見えにくい角度で見たとき、日本近代思想大系(橙)がもっとも見えない、と感じられます。
いずれにしても、見やすさの点では新大系(緑)がダントツです。
しかし、文字を派手に彩って目立たせるばかりが箔押しではありません。本にしっかりした落ち着きを与える加工が箔押しであり、岩波の大系にはなくてはならないものなのです。
イシダ印刷の印刷製本では、加工オプションより箔押しを承っております。
箔の色や表紙との相性、箔の面積などで迷われている方は、お気軽にスタッフまでご相談ください。実際の出来あがりをイメージしていただけるよう丁寧にお答えいたします。
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